さるのかんづめ

免許を取ろうと決意したワタクシ。
調べもせずに学校から近い、ある教習所の門をたたいた。
高速に乗って遠くまで行きたかったので、もちろん中型を取るつもりで。
が、世の中そんなに甘くはなかった。

当時は女性ライダーはとてもすくなかった。
加えて私ヒジョーに非力。見るからに非力。
教習所の教官は言った。
「女性には小型免許から取るように勧めています。」
「でも、中型取りたいんですけど。」
「400ccのバイクは重いですよ。大きさもほら、こんなにあるんです。」
「げ・・・」
「扱えますか？ちょっと無理でしょう？」

なんのバイクを見たのかは忘れてしまったが、ものすごく大きく、重そうに見えた。
・・・小型から取ることにした。
教習車はヤマハのSR125。
SRと名乗っているので、SR400のちっちゃいの？
と思うかも知れないが、似ても似つかぬアメリカンタイプのバイクである。
どんな乗り味のバイクだったか、もうすっかり忘れてしまったが、
リアブレーキの上に足を置いて、なおかつ踏まないようにするために終始爪先を上げていなくてはならず、
それがものすごーく大変で、足が疲れた事だけは覚えている。

細かいことは忘れたが、発進停止を教わると外周を回る練習だ。
しかし、ギアチェンジがうまくできなかった。
うっ、やばい。これじゃ一生免許取れない。
免許取る前に資金が尽きる。(^◇^;)

そこでWLOF50を10万ぐらいで買った。
今考えると、一生取れないなんて事は絶対ないし、
10万円あれば十分だし、中型免許だって取れたと思うのだが・・・。

ギア付きの原チャのお陰で、チェンジはできるようになった。
教習はちょっと緊張するものの、楽しかった。
よく足はアザだらけになった、という話を聞くが、
非力で恐がりの私、こけそうになるとさっさとバイクをうち捨てて逃げるので、足をぶつけることはなかった。
逃げられたバイクはさぞや痛かったろうと思うが。(^^;)

楽しい教習だったが、一つ問題が。
それは一本橋。(^^;)
何度やっても落ちる落ちる落ちる。
検定の直前になっても、成功率は50%！
これはもう、一か八かの勝負である。

しかし、現在とは違い、本番にはやたら強かった私。
奇跡的に検定には受かった。
が、WOLF50を買ってしまった私には、徹底的にお金がなかった。
中型免許を取るのは、それから1年後の事になってしまうのだった。

中型免許を取った時のお話はまた今度。